猛禽類のバード・ウォッチャーを自称している以上、私も狩りの現場を撮影しなければ、面目が立ちません。これは、私がこれまでに撮影した動画の中で、躊躇なく、最高傑作といえるものです。
3月18日の午後、モエレの狩場には、いつオジロワシの狩りが始まるか、予断を許さない、ピリピリした緊張感が漂っていました。ワシが、わずかな動きを見せるたびに、私はカメラの録画スイッチを押しました。そのようにして撮影したのが、この映像です。
若いオジロワシが、狩場を2回旋回し、水面に浮上した雷魚を、飛びながらキャッチしたのです。まさに、ライオンが走ってシマウマに飛びつき、引き倒した瞬間です。
ここからは、生きた雷魚をオジロワシが食べる、やや残酷なシーンが続きますが、これこそ、猛禽類ウォッチングの醍醐味です。ペット・フードや鳥のささ身を食べるシーンでは意味がありません。
ワシは、雷魚の内臓、筋肉、背骨を、驚くほどの速さで食べ進みますが、雷魚の尾は、それでも左右に大きく動いています。
雷魚の中央部は、ほとんど食べ尽くされ、頭と尾に分かれる寸前です。
頭部と尾部に分かれたあと、若いオジロワシは旨い尾部を取り、頭部は狡猾なカラスが奪いました。しかし、その直後、それまで木に止まってジッと様子を伺っていたオジロワシの成鳥が飛んできて、頭部をカラスから奪い返します。ここまで、約10分間の出来事です。
この動画が撮影できたのは、実は、直前に同じオジロワシの、この映像を撮影していたお陰です。その意味で、これも記念すべき貴重な映像といえます。
以上6本の動画の視聴回数は、現在、YouTubeの集計で、合計220回しかありません。