バード・ウォッチャーは皆、基本的に、高杉晋作です。私も、「三千世界のカラスを殺し、ワシと昼寝がしてみたい」と考えています。ごみの処理をきちんとして、カラスの数が減少するよう、対策を講ずべきです。
しかし、モエレの狩場では、ワシとカラスは共存関係にあるのかもしれません。ワシとカラスの嘴(クチバシ)は、構造がまったく違います。カラスの真っ直ぐ尖った鶴嘴(ツルハシ)のような嘴は、ワシの曲がった嘴にはできない、氷をつついて穴を開けるのに好都合です。
その特性を生かし、3月25日、カラスが氷の下から大きなフナを引き上げて食べるのを目撃しました。カラス自身による狩りです。
フナばかりでなく、翌3月26日には、氷を割って、大きな雷魚まで引き上げたのです。
いつもは、カラスに魚を狙われる一方のオジロワシが、今回は、カラスの獲物を狙っています。
結局、お互い様、ということでしょうか?