昨日の続きです。雌は、雄が巣のすぐ近くに戻っているのを知った上で、雄が2時間、ボーッとしていることを許したのでしょうか。私には、そうは思えません。カラスが出払っていて、平穏だったため、雌は、雄の帰還に気付かなかったのではないか、と思うのです。雌は、もっと早く、狩りに出たかったはずです。
午後4時半、雄のオジロワシが驚くべき行動をとります。雛に給餌を始めたのです。最後の給餌から2時間半経過しており、ヒナが空腹だったのは間違いありませんが、ヒナと同じくらい、雄も空腹だった、かもしれません。
雌が獲った魚の干物を、7:3の比率で、雄の方が、雛より多く食べています。
4時45分、雌は足に大きな魚をしっかり掴んで、巣に戻ってきました。
そこで、雛のために蓄えた、大切な干物を食べる、雄の行動を目撃し、夫婦の間に気まずい雰囲気が漂います。そう感じるのは、感情移入して見ている、バード・ウォッチャーだけでしょうか。
巣に餌を運ばない、ダメな雄親にも、大切な役割があります。それは、雌が狩りに出ている間、ヒナをカラスから守ることです。もちろん、親鳥が自分の食べ物を、自分でまかなうのは、大原則です。
私が雌なら、この雄とは、今期限りで離縁します。そうでなければ、優秀な子孫を残すという、自然の法則にも反します。顔に特徴があるので、来年も同じ雄かどうか、判別は容易です。