石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

大物を獲るため雌の狩り場は遠くなったか

昨夜、午後6時まで待っても巣に戻らなかった雌のことが心配で、「なつぞら」を7時30分から見て、防風林に出かけました。午前中は、逆光と立ち昇る水蒸気のために、撮影条件はよくありません。

午前8時、巣に親鳥の姿がありません。まさかの育児放棄か!、と双眼鏡で防風林をしらみつぶしに探して、ようやく巣の北50メートルに、親鳥を1羽発見しました。カメラをセットしていると、カラスとワシの鋭い鳴き声がします。親のいない無防備の巣に、当然の権利として近づいたカラスを、親ワシが追い払ったのです。

カラスの攻撃があったのに、巣の下2メートルのところに雄親はいますが、肝心の巣に、親鳥はいません。雛に怪我はないか、見ている人間の方が心配になります。雄が飛び立ったので、視野を広げると、巣の斜め上3メートルの枝に、親鳥が2羽、左右に別れて止まり、巣を警護する態勢をとっていました。久し振りに、雌の無事な姿を見て、ほっとひと安心です。

それから1時間あまり、親鳥は、どちらが巣に残り、どちらが先に狩りに行くかで、チキンレースをしているように見えました。9時25分、予想通り、雌が狩りに飛び立ち、雄は巣に残りました。

黒く大きくなった雛は、巣の中で盛んに動き回り、空腹そうに見えます。しかし、雄は雛の要求を無視し、自らも空腹に耐え、餌を持ち帰る雌を、ひたすら待ち続けるように見えました。ところが、10時40分、雄は、突然、給餌を始めます。それが、この動画です。

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なんと貯食があったのです。しかも、干物ではなく、新鮮で巨大な魚です。カメラが巣の上に設置されていれば、もっと前に分かっていたことです。

やはり、雌は優秀でした。昨夜、3時間待っても戻らなかった雌は、午後6時以降、巨大な魚を持ち帰っていたようです。頭を取った魚の切り口の大きいこと。鱗の目立たない青白い体色は、脂の乗ったブリかシマアジのように見えます。ただし、これは、帰宅してテレビで見て分かったことです。

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今朝も、優秀な雌は、11時まで待っても、戻りませんでした。巣を守る雄と育ち盛りの雛のために、大物を狙って遠くまで、ことによると遠くの海まで、狩りに行っているのかも知れません。