石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

アイオワ州の白頭ワシは気が早い

早くも民主党の候補者選びが始まっているアイオワ州では、2月20日前後に、白頭ワシの産卵が始まります。なにしろ石狩やノルウェーオジロワシより、ひと月早いのです。

今日も、MomとDM2と呼ばれる白頭ワシのつがいが、熱心に巣の補修をしている映像が届きました。

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Momは母親を意味し、雌であることは分かりますが、なぜ雄がDM2と呼ばれるのか、その理由を調べてみました。

アイオワ州の白頭ワシ・プロジェクトは、すでに10年以上の歴史があり、英語版のWikipediaに立派な記事が載っています。

子育ての観察は2007年に始まりました。Momは最初から継続しており、その年齢は20歳に近いでしょう。一方、最初の父親Dadは、2018年4月18日の猛吹雪のあと行方不明となります。その年Momは、独りで3羽の雛を立派に巣立たせています。

最初のDadが行方不明となった後、3羽の候補の中からMomが選んだ雄が2番目の雄ということで、DM2 (Decorah Male 2)と呼ばれるようになりました。Decorahは、巣のあるアイオワ州の地名です。

現在、産卵の準備が進んでいる巣(Nest)は3代目で、N2Bと呼ばれ、2015年以来、5年間使われています。その前のN2と呼ばれた巣は、2012年の秋に作られましたが、2015年7月18日の嵐で、巣のあった木が倒れます。カメラが最初に設置された巣はN1と呼ばれ、2007年から2012年まで使われていました。

白頭ワシより1カ月遅い、3月下旬に産卵する石狩とノルウェーオジロワシは、まだ巣にほとんど近付きません。巣にカメラが設置されているノルウェーオジロワシでも、今年になって、まだ3回しか巣に近づいていないのです。

私は、今年になって、巣の近くにいるワシを1回しか見ていませんが、気をもまなくていいのでしょうか。