石狩のワシ派、タカ派

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武漢研究所が2016年に新型コロナの論文を発表

7月6日の産経ニュースに、英紙サンデー・タイムズの記事が紹介されています。

コウモリの糞から、2013年に新型コロナウイルスに非常に似た猛毒のウイルスを発見し、2016年に論文にしていた、というのです。

www.sankei.com

5日付の英紙サンデー・タイムズは、新型コロナウイルスに非常に似たウイルスを、中国湖北省武漢市の中国科学院武漢ウイルス研究所が2013年に確認していたと報じた。この類似ウイルスが原因とみられる症状で死者が出たが、後に公表された論文で言及されなかったとしている。

問題は、この時すでに死者が出ていたのに、死者については隠蔽したことです。

同紙によると、中国雲南省の銅山の廃坑で12年、コウモリのふんを片付ける作業をした6人が重い肺炎になり同省昆明の病院に入院。うち3人が死亡した。研究所の検査で、このうち死者1人を含む4人から「SARS(重症急性呼吸器症候群)のウイルスのような未知のコロナウイルス」が確認された。

そして、研究結果は2016年に公表されており、動かぬ証拠を残したことになります。

その後、研究所のウイルス専門家、石正麗氏らのチームが廃坑からコウモリのふんのサンプルを採取。13年にかけての研究でサンプルの約半分からコロナウイルスが検出された。研究結果は16年に科学論文の形で発表されたが、3人の死者には触れていなかった。

最新のニュースのようですが、私が退職した2017年3月より以前に、NatureやScienceなど、一流科学雑誌の解説記事で、中国のコウモリから猛毒のウイルスが発見されたことは、広く知られていました。

ウイルスの専門家でなくても、最新の研究成果に関心をもつ生命科学者なら、誰でも知っていたことだろうと思います。