古森氏が
最近、封切られた日本映画『日本独立』を見て、
日本国憲法がどのように作られたのかをここまで現実通りに描いた作品は、映画に留まらずテレビドラマ、歴史書、学術論文など、どの分野を見渡しても日本ではまずないだろう、と感じた。
という推薦文を信じ、昨日、映画を観てきました。
映画は、エンタメの要素も、感動の要素もなく、「現実通りに描いた作品」だとしても魅力に乏しく、これでは製作費の回収は無理だろうと思いました。
日本国憲法を押し付けるために、天皇を使ったことは薄々わかりますが、映画なら、天皇を東京裁判にかけて極刑にするぞ、とか、ソ連やオーストラリアはそれを要求している、という脅し言葉と、やれるものならやってみろ、イラクのように日本国中で神風自爆テロが起こるぞ、という罵(ののし)り合いが、別室で密かに行われたとしても何の違和感もないでしょう。
マッカーサーと吉田茂の秘密会談を設定するなら、日本軍が抜けて真空地帯となった中国、満州、朝鮮半島がコントロール不能となり、アメリカにとっていかに不都合な事態が起こるか、吉田にもっと徹底的にしゃべらせるべきでした。
日本政府が、一般の子女を守るため、専門業者に代わって、初めて、占領軍向けの慰安婦募集に関わったことも、盛り込むべきだったと思います。もちろん、その前に、米軍兵士によるレイプ事件が多発したことも、描く必要があるでしょう。
NHKのドキュメンタリーではないのだから、監督やプロドューサーは、何を観客に印象付けるか、製作意図を明確にすべきです。