石狩のワシ派、タカ派

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共産主義社会は古き家父長制社会である

共産主義社会の理想の姿は、次のように表現されています。

「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」 カール・マルクス著「ゴーダ綱領批判」

この夢のような理想社会は、マルクスの空想ではなく、実は、実在するモデルがあるのです。

それは理想の家族です。

家族の構成員は、家族を守るために、能力に応じて働きます

そして、まったく働けない赤子も、怪我をした兄弟も、死の床にある祖父母も、必要に応じて食物と介護を受け取ります

家族の絆を維持するのは、愛と家父長の権威です。

しかし、家族は、家父長の権威に反抗し、自由を求める子供達の成長によって、絆が次第に緩み、ついには分裂、増殖します。

家族とは、「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」ことを当然と考え、そのような不公平と不平等を受け入れる小集団をいうのです。

家族愛に恵まれなかったマルクスは、このような家族の理想が、社会の理想にもなると誤解し、家族の理想を社会で実現しようとしました。

しかし、利己的な遺伝子によってあやうく維持されている家族の理想は、けっして社会の理想たりえません。

家族ではない各個人は、「能力に応じて働き、働きに応じて受け取る」のでなければ決して納得しないからです。

そして、共産主義の最大の欠点は、家父長である共産党書記長の独裁的権威に反抗し、自由を求めて家を出て行く自由がないことです。

日本共産党の党首は、「中国とは違う」と言っているそうです。しかし、共産主義は目指す理想の姿でさえ、理想社会ではありません。

共産主義とは、伝統的家族のような暗黒の社会を理想と考える、理想を取り違えた思想です。

共産主義は誤解に基づいた思想であり、そこに幸福は存在しない、という長年の持論を想起した次第です。

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