石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

ニューヨーク市場はAIロボット犬の戦場

12月の利上げ減速を示唆したパウエルFRB議長のハト派発言を受けて、NY市場は大幅に上昇しました。

世界マネーの大部分が集まるNY市場では、人が売り買いをしているのではなく、AIコンピューターがアルゴリズムに従って瞬時に取引していることは、ずいぶん前から聞いていましたが、今朝ようやく実感できた次第です。

AIでいい所を、あえてAIロボット犬と言ったのは、人に代わって取引しているコンピューターが、まだまだ犬のレベルだ、と言いたいからです。

結局、パウエルFRB議長の発言を理解し、リスクONのゴーサインを出すのは、飼い主の人間だからです。

ただし、飼い主が出せるサインは、

1.リスクONのゴーサイン(買い)

2.リスクOFFのカムバックサイン(売り)

3.そして、待て

の3種類だけで、途中の微調整はすべて犬まかせです。

ロボット犬はスピードに自信があるので、高値づかみを恐れません。それゆえに、アリババが10%以上も、そしてテスラが5%以上も平気で上がるのです。

もし、株価がちょっとでも下がる気配を見せたら、買いの判断より数倍速く、売りの判断をして、売り抜けられると過信しているのです。しかし、コンピューターがあろうと無かろうと、落下速度は上昇速度の何倍も速く、売り抜けられるのは、ほんの一部だけです。

それでも、NY市場が、不完全で犬レベルのAIロボットに取引を任せるのは、強欲や恐怖に振り回されて大損し、また無意味に躊躇して投資機会を喪失するベテランのトレーダーより、ロボット犬の方がずっとまし、と判断しているからです。

癌の手術を受けるとき、未熟な研修医や自分の能力を過信する傲慢な外科医より、プログラム通り忠実に働く、手術ロボットを選択するのと同じ理屈です。