石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

鴎外の「青年」と50年振りの再会

快晴・微風のオジロワシ観察日和は、同時に、スキー日和でもあります。

あいの里のコミセンに妻を降ろし、午前9時半にモエレ沼公園に着くと、−7℃と予想外の低温です。1周およそ2.5キロのクロスカントリー・コースをクラシカルで2周(約45分間)。昨年までは3周していたけれど、衰えを自覚し、今シーズンから2周にしました。

自宅に戻り、下着を変えて、防風林の巣と石狩河口を回りましたが、ワシの姿は見えませんでした。

しかし、今日の主題は、スキーでもワシ見でもありません。

前回の「渋江抽斎」に続き、昨日から鴎外の「青年」を聴き始めました。

「青年」は、漱石の「三四郎」と相前後して高校時代に読み、「三四郎」はその後、何度か読み直していますが、「青年」とは50年以上振りの再会です。

https://www.youtube.com/watch?v=Xrv9LAKTuO8

「青年」は、「三四郎」以上にドキドキして読んだ鮮烈な記憶があるのに、はじめのうちはまるで初対面のようでした。上京直後の描写は、「三四郎」とも太宰の「人間失格」とも共通しています。

漱石がモデルと言われる文学者のイプセンに関する講演を聴く場面から、記憶はよみがえりました。

そうです、青年は石川啄木がモデルといわれ、女性に2度見される美男子として描かれています。

しかし、美禰子より何倍も妖艶な美人との出会いが、イプセンの劇を隣り合わせで観る偶然だったとは、記憶にありませんでした。

ここで、朗読の3分の1が終わり、3分の2に入った直後、あの印象的な場面となります。高校生の私は、異常にドキドキしたものの、何が起こったのか、まったく理解できませんでした。