石狩のワシ派、タカ派

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日本も明治30年までは夫婦別姓だった

加地伸行著「儒教とは何か」によると、夫婦別姓儒教のきわめて古い伝統で、日本でも、明治31年民法が制定されるまで、姓をもつ武士以上の上流階級では、ずーと夫婦別姓だったようです。

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夫婦別姓から夫婦同姓に移行した理由は、ご多分に漏れず、幕末に結ばれた不平等条約の改正が目的でした。

脱亜入欧の一環として、儒教圏やアフリカで広く行われている封建的な夫婦別姓から、欧米風の夫婦同姓に移行したという訳です。

しかし、脱亜入欧の元祖、福澤諭吉はまったく別の、非常識とも思われるユニークな方法を提唱しています。結婚してつくられる新しい家族は、夫と妻の姓をミックスして新しい姓にしたらいい、というのですから、ファミリーヒストリーの破壊者です。

今後、家族の姿と家族制度、そして結婚の制度は大きく変化する、と私は考えています。多様で自由度の高い、緩やかな制度となるでしょう。

生物学的な方向性としては、女性の社会的役割と地位がより一層向上すれば、一夫一婦制は不自然であり、チンパンジーボノボのような乱婚制に戻るのが自然、という見立てです。

美しい(?)伝統的な家族は、歌舞伎や能などの無形文化財と同様に、ファミリーヒストリーに愛着をもつ上流階級の一部に残る、きわめて希少で特殊な存在になるだろう、と私は考えています。