石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

2018-01-01から1年間の記事一覧

ハヤブサに夫婦愛はあるか?

動画は、今年の10月Youtubeにアップしたハヤブサの夫婦です。向かって左が雌、右が雄です。子育てが無事終わってホッとし、束の間、穏やかな休息を夫婦並んで楽しんでいるように見えます。厳しい冬に向け、また来春の繁殖期に向け、秋は体力を養う重要な季節…

小さな集落の自治権

私は夕張で生まれました。松浦武四郎に「夕張日誌」という紀行文があり、夕張は由緒ある地名です。また生まれ故郷である夕張に愛着がないわけでもありません。しかし、どうして夕張市が消滅しないのだろう、という素朴な疑問を、実は、もっています。 35年前…

完璧な政治家はいない

その昔、「ベトナムでおかした米国の誤りは、戦争を始めたことではなく、負けたことだ。ベトナム戦争は、小国の独立を助ける崇高な闘いであった」と演説して当選した大統領候補がいました。この演説を聞いた米国のマスコミは、いっせいに、「レーガンの自殺…

オジロワシの朝食

朝食の前に、車で20分ほど走って、昨日、10年ぶりにオオワシと出会ったところまで行ってきました。あわよくば、猛禽類の食事風景が見られれば、というかすかな期待を抱きつつ。 昨日、2羽のオオワシがいた川岸には、水鳥はたくさんいましたが、猛禽類の姿は…

探鳥家

先日、近所の野鳥観察サイトで、クマゲラではなくコアカゲラをねらっている、という探鳥家と出会いました。その直後、コアカゲラの写真を誇らしげにアップするブログを見ました。どうやら、コアカゲラという地味なキツツキは、数が少ないらしいのです。 探鳥…

多神教

つい2年ほど前なら、こぞうの神様、と聞けば、小さなインド象の上に飾られた、ヒンドゥー教の神様を連想したかもしれません。 カセットテープで、「小僧の神様」という小説の朗読を聴いたとき、よくできたいい話だな、とはじめて感心しました。それまで、志…

新米はやっぱり美味しい

阿川佐和子が、父親である阿川弘之の、食に関する随筆を朗読するCDを聴きました。明らかに聴くのは今回が2度目なのに、この新鮮さはどういうことでしょう。 「食味風々録」という随筆で、その第1作は「米の味・カレーの味」というタイトルです。主食である…

小林司著「生きがいとは何か 自己実現へのみち」

小林司著「生きがいとは何か 自己実現へのみち」を読みました。小林氏の著作を読むのは「愛とは何か」に次いで2作目です。 今回読んだ「生きがいとは何か」は、「愛とは何か」以上に、古今東西の研究成果がギッシリ満載されており、著者の幅広い学識と頭能の…

魚川祐司著「仏教思想のゼロポイント」

魚川祐司著「仏教思想のゼロポイント 悟りとは何か」を読みました。 第1章「絶対にごまかしてはいけないこと」に示された魚川氏の「スッタニパータ」理解は、きわめてすぐれています。ゴータマ・ブッダが、仏弟子に「異性とは目も合わせないニート」になるこ…

自己実現は、もともと人口を増やさない、生きがいの創造だった

野生動物の生きがい、つまり存在意義は、子孫を増やすこと、しかありません。できるだけたくさんの子を生み、子育てを成功させることです。 ところで、一定の環境が与えられると、そこで生息できる草食動物の数と、それを食べる肉食動物の数は、自動的に一定…

YouTubeに積丹半島のミサゴの家族をアップしました

2018年6月23日に撮影した、積丹半島のミサゴ・ファミリーの動画です。 www.youtube.com 遠くから見ると、親の姿は見えますが、雛がどこにいるかほとんどわかりません。 その理由は、雛の背中に首から尾にかけて白線があり、これが巣の材料となる枝の色と区別…

YouTubeに札幌市の公園で育つチゴハヤブサの動画をアップしました

札幌市の公園では、毎年チゴハヤブサの子育てが見られます。残念ながら、私はまだ親鳥の給餌を見ていませんが、撮影した日の午前6時半ごろ、コムクドリくらいの獲物を丸ごと雛に与えたという証言を、ベテランの観察者からうかがっています。 これからトンボ…

ゴータマ・ブッダの悟りは元気な人には有害無益

執着するすべての大切なものを捨てて出家し、犀の角のように、ただ独り乞食遊行することを勧める、ゴータマ・ブッダの悟りを、元気な人が実践することは、有害無益であると私は考えます。 ブッダが煩悩と呼んで否定したからといって、幸福な家庭とやりがいの…

ゴータマ・ブッダの煩悩は貪・瞋・痴の三毒ではない

ゴータマ・ブッダの煩悩は、一般に言われているところの貪欲、瞋恚(しんに)、愚痴の三毒ではありません。もしそうであれば、幸福な家庭生活を捨てて、出家しなさいと説法することはありません。素晴らしい業績をあげている企業経営者に、出家を勧めることも…

YouTubeに魚を食べるオジロワシの動画をアップしました

YouTubeに今年の7月中旬に、石狩の防風林で撮影したオジロワシの動画をアップしました。 親ワシの餌やりの場面を撮影しようと、連日通って、毎回、数時間粘り、ようやく巡り合ったチャンスに撮影したものです。木の上で、親からもらった大きな魚をうまそうに…

「愛とは何か、悟りとは何か」の表紙

「幻の原爆ドーム ナガサキ 戦後13年目の選択」NHK BS1スペシャル

8月9日、午前10時から再放送されるNHK BS1スペシャル「幻の原爆ドーム ナガサキ 戦後13年目の選択」を録画予約しました。見逃さないためです。 旧浦上天主堂が昭和33年に破壊されずに今日まで残っていれば、精神的にも宗教的にも、負の世界遺産として広島の…

ゴータマ・ブッダの悟りとは何か

ゴータマ・ブッダが説法を始める前の古代インドでは、すべての出家修行者は輪廻からの解脱を求めて出家し、修行していました。輪廻から解脱するには、永遠不滅のアートマン(自己)を知り、梵我一如の境地に到達する必要があります。そして、アートマンを知…

ロックビルの蛍と石狩沼田の蛍

7月最後の日、石狩沼田のホタルの里で、蛍を見てきました。昨年に続き、二度目です。 今回は、二度目ということで余裕をもって、午後8時までホテルのレストランでゆっくり夕食を摂った後、真っ暗になった遊歩道に入りました。歩道と湿地の境界に張られたロー…

聖なる雌牛は飢餓地獄のシンボル

今でも、人と車で雑沓するインドの街路を、「聖なる雌牛」は悠然と徘徊しているのでしょうか。聖なる雌牛をみて、インドの人は何を想うのでしょうか。 聖なる雌牛は飢餓地獄のシンボル、という発想は、「ヒトはなぜヒトを食べたか」というマーヴィン・ハリス…

「愛とは何か、悟りとは何か」で電子出版デビューしました。

田隈 泰信(たくま たいしん)と申します。昨年春、大学を定年退職し、「林住期」に入って1年半、ただ今、原始仏教と歴史ミステリーを研究しています。趣味は、猛禽類のバードウォッチングとクロスカントリー・スキーです。 大学では、生化学・分子生物学の…