白頭ワシの巣に設置されたライブカメラのおかげで、白頭ワシの子育てが詳細に理解されるようになった、という見方があります。しかし、それはライブカメラに対する過大評価です。
ライブカメラはただの道具で、24時間、巣の様子を映しているに過ぎません。1年の大部分は、空の巣を映しているだけです。ワシが映っていても、川岸の木に止まっているオジロワシのように、ほとんど身動きせず、何時間もジッとしているだけです。抱卵中も、雛が生まれても、大部分、何の変化もない単なる待ち時間です。
ライブカメラの映像は、私たちが野外でオジロワシを見ているのと、退屈さではほとんど変わりません。退屈さの点では、むしろ、ライブ映像の方が上でしょう。1日中付き合っても、面白い場面など、滅多にないのですから。
ライブ映像を克明にチェックして、面白い場面を切り出し、短いコメントをつけて一刻も早く投稿するのがYoutuberたちの役割です。同じライブ映像を使っても、切り出す場所や編集、説明の仕方で個性が出ます。面白い映像には、数日で数万~数十万回のビューがあります。同じライブ映像を利用しても、Youtuberにより視聴回数に大きな差が生じるのです。
Youtuberたちの仕事?も決して楽ではない、ということです。