石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

三密はコロナ禍を逆手に取る

コロナ禍の中、三密を避けよ、とか、密、密、密と3回唱えることが、人口に膾炙(かいしゃ)しています。

両国国技館でも、三密を避けよう、と書かれた垂れ幕をもった呼び出しが、前半戦終了後、土俵の上を回ります。

三密や密、密、密が、何となく語呂がいい、と感じてはいましたが、昨日、釈徹宗さんの本を読んでいて、三密が、有名な仏教用語であることを思い出しました。

仏教における三密とは、身密、口密、意密を指します。

すなわち、身に印を結び(結跏趺坐して指を奇妙な形に組み)、口に真言マントラ:まじない)を唱え、心を悟りの境地にする(あるいは、心に大日如来を観る)、という密教の極めて大事な修行だったのです。

三密を避けよ、とは密教関係者にとってはとんでもない言いがかりであり、よく文句を言わないなぁと感心します。

とはいえ、話のうまい真言宗の坊さん達は、「コロナ禍の中、世間では三密を避けよ、といいますが、わが宗旨では三密はとっても大切な修行でしてぇ……」と、コロナ禍を逆手にとって、三密の意義を参詣者に強く深く印象付けていることでしょう。