日本人は、季節を四季といいます。しかし、四季は、日本の大部分の地域にあてはまりません。本州以南の日本のシーズンは、五季です。春夏秋冬のほかに、雨季（梅雨）があるからです。
本州が梅雨に入るころ、きまって流れる曲に、カスケーズの「悲しき雨音」があります。悲しく、美しく、懐かしい曲です。それは、ちょうど生化学で、糖代謝を調節する、プロテイン・キナーゼ・カスケードの講義が始まる時期と一致していました。
もう一つ、私の好きな雨の曲に、ウォーカー・ブラザーズの「ウォーキン・イン・ザ・レイン」があります。これも、はじめと最後に雷が鳴る、悲しく、美しい曲です。
この曲は、実は「ビー・マイ・ベイビー」のロネッツが、オリジナルです。しかし、私は、ウォーカー・ブラザーズの方が好きです。より悲しく、切なく聞こえるからです。
私にとって、青春の歌は、悲しくなくては、価値がありません。
