石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

オオタカの嘴は攻撃用ではない

先日、若いオオタカが、巣立ち間近のミサゴ3羽を襲い、皆殺しにするフィンランドの動画を見ました。3羽のミサゴばかりでなく、襲ったオオタカの足にも標識がしてあります。きわめて凄惨な動画ですが、3ヶ月で60万回近い視聴があり、このサイトでは人気ナンバーワンの動画です。

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3羽のミサゴの内、2羽はすでに傷ついていますが、3番目は、勇敢にも翼を広げ、オオタカに向かっていきます。翼を広げたオオタカとミサゴは正面から至近距離で対峙しますが、不思議なことに、両者とも嘴による攻撃をしません。

猛禽類の嘴は、フックした先を肉に引っかけて、引き裂くためのものであって、目の前の敵に対しては、ニワトリの嘴ほどの役にも立たないのです。

勇敢なミサゴは、オオタカの鋭い爪を素嚢付近に受け、3羽の中で最初に絶命します。他の2羽は、逃げようとするところをタカが背中に乗り、背後から羽根をむしられ、胸部の急所を嘴で引き裂かれて絶命します。

オオタカの武器は、足の指先にある、長く鋭いナイフしかない、ということです。