石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

2%の物価目標と2%の消費増税

田村秀男氏が、産経新聞に、「安倍首相は消費増税による“失政”認め、適切な「是正策」を打ち出すべき」など、消費税に否定的な記事を連続して載せています。

一般の消費者が買い物をするとき、8%と10%の消費税の違いを、そんなに強く意識するものでしょうか。100万円の買い物なら、5カ月前に買っておけば、2万円安かったのに、と残念に思うかもしれません。

そんなに前から欲しかった物なら、とうの昔に買っていたでしょう。

年率2%の物価上昇は、政府と日銀の政策目標です。にもかかわらず、消費税が2%上がったからと言って、物価が2%上昇するかどうか、確証はありません。

2%くらいで、なぜ今の日本人はそんなにビクビクするのでしょう。

私が就職した1970年代の〇〇ショックのときは、物価が20%近く上昇し、初任給が30%上昇しました。物価の方は正確な統計値ではありませんが、初任給は、6万円台から9万円台に上がったので、間違いありません。

問題は、消費税ではありません。給料が上がらないことが問題なのです。給料が上がらないから、消費が弱く、わずかな物価上昇に過敏に反応するのです。

給料を上げることは、理論的には、きわめて簡単です。ロボットを増やして、その分、人手を減らし、1人で2人分、働けばいいのです。ロボットへの投資は必要ですが、1人当たりの生産性は、確実に上昇します。人手不足なのですから、「合理化反対」闘争は起こらないでしょう。

毎年5%以上、給料を上げられない、生産性の低い産業は、思い切って”合理化”し、生産性の高い産業にシフトすべきです。給料を上げられない無能な経営者は、解雇すべきです。

日本は、高い報酬を得ている経営者に、甘すぎます。