1年間、BSで再放送されてきた「おしん」が、残りわずかとなりました。
毎朝、朝ドラを見られる人は、リタイアした老人と、今や絶滅危惧種となった主婦くらいでしょう。リタイアした老人である私も、朝ドラは滅多に見ませんが、「おしん」は特別で、見られないときは録画して、夫婦で必ず見ています。
70歳近い老人ですが、「おしん」を見るのは、今回が初めてです。視聴率が高かったので、私より年配の人は、ほとんど見ていると思いますが、逆に、若い世代は、ほとんど見ていないのではないでしょうか。
驚くべき朝ドラです。ドラマの作り方は時代によって変わりますが、人生のつらい葛藤をこれほど大量に詰め込んだドラマは、他にありません。普通の朝ドラと比べると、10倍以上濃縮されていると思います。
いかにも古めかしいドラマであることは、スタジオのセットを見るとよくわかりますが、驚いたことに、1984年に制作された「おしん」は、「金八先生」や「北の国から」より、実は5年近くも新しいドラマなのです。