石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

石狩川の河川敷は国際政治の世界

歴史には何の必然性もなく、国際政治には何の合理性もない、というのが私の基本的な立場です。歴史に必然性を見つけたり、国際政治に合理性を見出すのは、勝者が後付けの理論を、過去の敗者や現在の弱者に押し付けているだけです。

もちろん、現在の平和は、そのような合理的な力で、守られるべきです。

絶滅危惧種のチュウヒが子育てをしている、石狩川の河川敷は、国際政治の舞台のように、何の合理性もない戦いが、今まさに展開している最前線です。

河川敷を自分の思い通りに利用したい、と考える生物は無数にいます。人間とチュウヒは、その一部に過ぎません。

一般車両進入禁止、と書かれた堤防の道路は、自動車やトラクター、自転車やモーターバイクによって盛んに利用されています。

草を刈られた堤防の斜面と平坦な地面は、犬の散歩、ドローンの飛行、重り付き釣り糸の遠距離投擲、ゴルフの練習、そして山菜採りに使われています。これは、私が目の前で見たもので、許可を得て行われている、模型飛行機の飛行場やゴルフ練習場とは別です。

それぞれの利用者には言い分があるでしょう。ここは、絶滅危惧種のチュウヒが子育てをしているので、やめてください、と言えば、こんなところで子育てをする方が間違っている、と言われそうです。

チュウヒだって、ネズミの命を奪い、小鳥やカモ類の平和を乱し、トビの餌場を占領し、自分勝手に子育てしているのですから。

人間もチュウヒも、自分の都合を、あたかも合理性があるかのように、他者に力で押し付けようとしているだけかも知れません。