男系で家系を継続するのは、生物学的にも、極めて困難とされています。世界中の王や皇帝が後宮をもち、皇后、中宮、女御、更衣など、あまたの女性に囲まれていたのは、権力者が色好みだったため、ばかりではないようです。
そうはいっても、現代では、イスラムの王様でもなければ、後宮をもつことは不可能です。
日本の天皇は、神武以来、男系で維持されてきました。そこには宗教的な意味もあり、もしこの伝統が崩れるなら、天皇を頂く意味はありません。
女系天皇、すなわち父親が安倍氏や習氏、トランプ氏であるような天皇が生まれるなら、ことによると、旧皇族から正統な男系天皇が選ばれ、南北朝時代が再現するかも知れません。
このたび、占領軍によって皇族から排除された旧皇族に、皇族に復帰する意思があるかどうか、意向を伺う調査が始まった、という報道を耳にしました。
今の宮家は、徳川時代でいえば、徳川吉宗の息子たちに始まる御三卿(一橋、田安、清水)であり、それより古い旧皇族は、家康の息子たちに始まる御三家(尾張、紀伊、水戸)に相当します。
現在の制度では、御三家の男子には皇位継承権はありません。しかし、最後の将軍徳川慶喜は、水戸から一橋に養子に入り、将軍家を継ぎました。
男系皇族を増やすため、旧皇族の皇族復帰や、男子のいない宮家を旧皇族が養子縁組によって継承するなど、いろいろな方策が考えられるようです。
天皇制は宗教であり、男系による継承は、その中心教義(セントラルドグマ)だと思います。これを崩せば、天皇制を維持する意味はありません。
文化勲章は総理大臣が授与すればいいし、国会は議長が開会を宣言すれば済むのですから。