交通安全の旗は揺れているが、窓から見える空は晴れて陽光がまぶしいので、ワシを見に出かけました。
防風林の視界は問題ありませんが、残念ながら、オジロワシの姿はありませんでした。
気を取り直して、石狩河口を目指します。
河口橋の手前で、一瞬、前の車が見えなくなり、命がけでする趣味ではない、と戻りかけましたが、石狩川はよく見えるので橋を渡ることにします。
しかし、渡った先は吹雪でした。
石狩河口の堤防は除雪されていますが、横殴りの地吹雪で先がほとんど見えません。にもかかわらず、地吹雪の堤防を独りこちらに向かって歩いてくる、軽装のおじさんと出会いました。
降りしきる雪のため、川面もほとんど見えず、結局、ワシとの出会いはありませんでした。暖かい家と食べ物のある、人間の暮らしは、ワシと比べ、いかに安楽でしょう。
堤防の行きどまりで車を回し、引き返す道すがら、あのおじさんが雪の中に行倒れていないか、眼を皿にしたものです。