中世ヨーロッパのトーナメントでは、騎士は全身を甲冑で完璧におおい、強力な武器をもって戦いました。
対照的に、日本の相撲では、まわし以外何もつけず、防具も武器も使わず、裸で戦うのが本来の姿です。
しかし、近年、力士の大型化などの影響か、膝に大怪我を負い、きわめて大きなサポーターをつけて土俵に上がる力士が増えています。
膝サポーターが進化すると、関節や筋肉の補強力が高まり、もともとの膝関節よりも強化されて、怪我をしていない力士も使うようになる可能性もありますが、今回は触れません。
しかし、照ノ富士の肘サポーターは、見過ごすことができません。
あのサポーターは、どう見ても、相手の突進を防ぐための強力なプロテクター(盾)であると同時に、相手の腕を「かんぬき」で締め付けるための強力な武器(筋力増強ギア)となっています。
照ノ富士の「かんぬき」から腕を守るには、対戦相手も強力な腕サポーターを工夫するようになるでしょう。
「突っ張り」や「おっつけ」が得意の力士には、それぞれの技(わざ)に適したサポーターをメーカーが開発し、力士に提供されるようになるかもしれません。
相撲をアメリカン・フットボールにしないためにも、相撲協会は、照ノ富士の肘サポーターを調査し、原則禁止すべきだと思います。