石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

「ラーゲリより愛をこめて」を観る

シベリア抑留の生還者だった父親の3周忌を記念して、ひと月ほど前、父親の遺文の中から戦争体験とシベリア抑留生活を含む履歴を整理して、兄弟姉妹と孫たちに配りました。

ラーゲリより愛をこめて」という映画の存在を知ったのはごく最近ですが、何かの因縁を感じ、今日、札幌駅の映画館で観てきました。今年3本目の映画です。

映画が始まって間もなく、これは帝国軍人を侮辱する反日プロパガンダ映画に違いないと感じ、もう少しでシアターを出る所でした。

しかし、もう少し先を観ないと十分な説明ができないと思い返し、見続けた次第です。

最後まで見て、「ラーゲリより愛をこめて」という映画の趣旨は理解できました。予算に限りがある日本映画としては、まずまずの出来だろうと思います。

願わくは、エピソードを造り込み、ストーリーを太くして、ここまでする必然性と説得力を高めて欲しかった。ことによると、同志としての連帯感だけで、遺書を伝達することができたのかも知れませんが。

11年間の抑留生活は非人道的ですが、これを非難する雰囲気はそれほど強くなく、共産主義洗脳教育の描写も入所時だけしかなく、登場人物たちが洗脳された同志たちかどうかも不明です。

いずれにせよ、反日的なニューズウィーク誌の表紙に採用されていることからみても、反日プロパガンダの要素をもつことは否定できません。