石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

モエレの雄ワシ一二郎のユニークな子育て

5月19日は、午前中の防風林につづき、午後はモエレの巣も見に行きました。

防風林と同様に、前回モエレで撮影した映像も、編集作業に取り掛かることなく、消去していたからです。 

https://www.youtube.com/watch?v=Lyvyl-TjamU

モエレの観察地点に着くと、驚いたことに、巣には雛だけで、親ワシの姿がありません。

いくら大きくなったとはいえ、2羽の雛が自身の命を守れるとは思えません。

しかし、いくら探しても親の姿は見えませんでした。 その時、かすかにワシの鳴き声がしました。

範囲を広げて探すと、巣から西へ50~100m離れた松の木のテッペンに、一二郎がとまっています。

大胆さにあきれました。チゴハヤブサでもあるまいし、巣から50m以上も離れて、緊急事態に素早く戻れるでしょうか。

しかも、眼を離したすきに、松の木からも姿を消します。どこへ行ったのかと焦りましたが、巣の止まり木に戻っていました。

一二郎が巣に入って10分後、枯草をつかんで春恵が戻ります。

春恵の足に魚がないのを見た一二郎は、すぐに巣を飛び出し、アッと言う間に(5分で)大きなフナのような魚を獲って戻りました。

その魚が、獲りたてなのに、ピチピチ跳ねなかったのが、やや気になりますが。

モエレ沼から獲ってきたのでしょうが、その早業と狩りの能力には驚かされます。

一二郎は、魚を春恵に渡すことなく、自分で、いつも腹ペコの弟の方に給餌しました。

頭に白い産毛を残す長子は、魚を要求することも、弟を攻撃することもなく、恐らく既に十分食べていたようです。