石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

中国で捕らえられた外国人を待つ地獄の日々

中国で捕らえられた外国人を待つ地獄の日々」と題する記事がニューズウィーク誌に載っています。中国は、幕末日本に来た西洋人が要求したように、治外法権を要求されても文句の言えない国に見えます。

筆者は、実際に中国で地獄の日々を2年間味わった、ピーター・ハンフリーという人で、北朝鮮と変わらない中国の人質外交と、拘置所の実態が暴露されています。

中国は法治国家ではない。だから被疑者が公正な扱いや公正な裁判を受けることは期待できない。中国における司法機関は共産党とその幹部の利益に奉仕するだけの機関にすぎず、いわゆる「正義」とは無縁な存在だ。

当然、警察も同類です。

中国の警察は、まともな捜査をしない。裁判所も、証拠がなくても平気で被疑者に有罪の判決を下す。なぜなら、それが党の意思だから。

警察は物的証拠や科学捜査ではなく、状況証拠や伝聞証言に頼る。恐怖感と拷問を武器に被疑者に自白を迫る。証人は証言を強要される。時には被疑者を敵視する人物が証人役を買って出る。

国営テレビも仲間です。

私の場合もそうだったが、よく国営テレビでさらし者にされる。正式な訴追手続きを踏まず判決も出ていないのにテレビで虚偽の自白をさせられる。単なる虐待で、公正さも透明性もない。

そんな非法治国家の中国と、なぜ付き合うのでしょう。それは貿易のためです。

私と一緒に収監されていたアメリカ人学校教師デービッド・マクマーンは、身に覚えのない性的虐待の容疑で2013年に逮捕され、いまだに釈放されていない。いいかげんな司法制度の下で不運な身にある彼を、アメリカ政府は助けず、助けようとする姿勢も見えない。欧米諸国の政府は往々にして、中国との貿易を自国民の保護よりも優先したがる。

アメリカでさえ、自国民の保護より中国との貿易を優先するのですから、中国で捕らえられ、抑留されている十数人の日本人に、明るい未来はありません。中国に観光で出かけるのは自由ですが、公用や社用でいやでも出張しなければならない日本人は、特攻隊員になるくらいの覚悟が必要でしょう。