これまで、北海道のラジオの天気予報は、極めて異常なものでした。
その予報内容は、テレビで放送されるものとは別種の、極めて特異なものでした。
NHKラジオの天気予報など、熱心に聞いている人は、ほとんどいないでしょう。テレビやネットで見れば済むからです。
私が時々聞き、そのたびに、その異常さに腹を立てていたのは、何とかならないか、と考えていたからです。
異常な点を列記すれば、次の3点です。
1.風の予報が3分の2。
2.「のち」や「ところにより」など、曖昧な表現に終始。
3.奇妙な文章。
風の向きや風の強さ、そして時間と地域による変化を、これほどまでに気にする天気予報が、世界中にあるでしょうか。そのため、天気予報というより風の予報になっていました。雨が降るか、晴れるかは、二の次でした。
忖度するに、これは私が子供の頃、毎年、海難事故で数百人もの死者を出していた時代の名残りではないかと思います。風の向きと強さは、海難事故と直結するからです。
「のち」や「ところにより」など、曖昧な表現に終始するのも、同じ理由からです。気象予報士が、海難事故の責任を回避するためです。「のち」とは何時頃なのか、「ところにより」とは南部なのか北部なのか、西か東か、特定されず、予報になっていません。
海で仕事をするプロは、ラジオの天気予報などあてにしていません。もっと正確で厳密な天気予報があるからです。だから、気象が原因の海難事故は、今や、ほぼ皆無です。
気象が原因で起こる事故は、天気予報を無視する、アマチュア登山家の遭難だけでしょう。
3番目に挙げた奇妙な文章は、予報士のセンスのない、意味不明の文章を直せなかった、放送局の問題です。文章を読むアナウンサーは、うんざりしていたと思います。脈絡もなく、突然、「のち強く」と来るのですから、訳が分かりません。
天気予報が変わったのは、この4月からだろうと思います。恐らく、予報士のドンだった、あの頑迷な方が定年退職されたのでしょう。