クローン病や多発性硬化症の原因が、乳牛の病気、ヨーネ病の病原菌である、という研究があることを初めて知りました。
ヨーネ病とは、
主に子牛が母乳や排泄物から菌に感染し、長い潜伏期間を経て発症する。乳が出なくなり、水性の下痢が繰り返され、痩せ衰えて死んでいく。
日本では定期的に全頭検査され、感染が見つかると殺処分され、乳製品はおろか、食肉として市場に回してはならないことになっている。
しかし、欧米ではヨーネ病が野放しにされ、ハンバーガーの肉にも、ヨーネ菌が含まれているというのです。熱処理では病原性は消えません。
「しかも、マクドナルドで使用されるミンチ肉の30%は乳が出なくなった牛。おそらくヨーネ病発症直前の牛の可能性が高い。感染した牛の肉組織や血液からもヨーネ菌は見つかっています」
驚いたことに、
このヨーネ菌が、人間の「クローン病」を引き起こすと、ずっと以前から指摘されてきた
というのです。周知のように、
クローン病は、人体の口から肛門までの消化管の全域のどこにでも炎症や潰瘍を引き起こし、特に20代前半の若者に多く、これといった治療法もない。
日本では1950年代までクローン病の患者は見つかっていなかった。それが60年代から症例が報告されるようになり、現在では、約4万人が厚生労働省に難病登録されている。(戦後、アメリカから供給された脱脂粉乳を飲んだせいでしょうか?)
しかもクローン病の患部から、牛ヨーネ病と同様のDNAが検出されていることなどから、ふたつは同じ病気で、クローン病の原因はヨーネ菌による、とする研究発表が繰り返されてきた
というのです。さらに、深刻なのは、
4年前には日本の順天堂大学が、神経難病である「多発性硬化症」の発病にヨーネ菌の死菌の経口摂取が人種差をこえてリスクとなる、と研究発表している
そうで、まったく知りませんでした。
世の中は、人獣共通感染症に満ちている、ということです。
しかも、天然痘やインフルエンザ、コロナのような急性疾患ばかりでなく、狂牛病やクローン病のような長い潜伏期間をもつ慢性疾患も含まれている、ということです。