私が、世界で一番綺麗なオジロワシと信じている、雌ワシの狩りの続編です。
流木に向かうと思われたオジロワシは、さらに先の芦原を目指して泳ぎ続けます。
近くに浅瀬があれば、そこに泳ぎ着き、魚を引き揚げたでしょう。撮影中は、このままずっと泳ぎ続けるような気がしていました。
ところが、芦原の前で急に方向転換したオジロワシは、突然、羽根を広げて羽ばたき、あっという間に飛び立ちました。
その時、ブリのような大きな魚は、オジロワシの右足から、スルリと抜け落ちてしまいます。
魚が、余りにも大き過ぎ、重過ぎたのかも知れません。水中では掴んで引きずることができても、浮力のない空中に持ち上げるのは、難しかったのでしょう。
すぐ近くの流木に止まったオジロワシは、よほど疲れたのか、濡れた羽毛を乾かすためか、見ている間ずっと、翼を広げ続けていました。
しばらくして、ペアの雄が飛んできて、疲れ切った雌に付きまとうしつこいカラスを追い払いました。そして雌に近づき、擬人化し過ぎかもしれませんが、優しく労わり、慰めるような素振りを見せました。
