石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

今季の雄ワシは巣で食餌する

今日は観察の時間帯を午後に変えました。14時14分、防風林に着き、カメラを取りだしてスイッチを押すと、SDカードが入っていない、の文字がでます。やってしまった。久々のボーンヘッドです。

仕方がない、昨日は長い動画を撮ったのだから、今日は双眼鏡で様子を見るだけにしよう、と心に決めます。

双眼鏡を通して見た感じでは、抱卵しているのは雌のようです。

1時間以上観察しましたが、顔の雰囲気も、抱卵中の動作も、雄かも知れないとは、一度も思いませんでした。

にもかかわらず、驚くべき事態が発生します。

 

15時27分、あろうことか、その雌ワシが巣を出て、南へ飛び去ったのです。

訳がわかりません。嘘だろう。これで今年もおしまいか⁉

カラスが来たらどうしよう。

昨日の戦いは、いったい何だったんだ?

未受精卵と気付いたのだろうか。

等々、色々な理由を考えました。

10分経過し、どうせなら巣の真下まで行って見ようと考え、エンジンをかけて巣を見ると、いつのまに?巣の端にワシが立っています。

驚いて見ると、抱卵せず、餌を食べているように見えます。

 

巣の真下の道路には、案の定、10人近いバーダーが集まって、オジロワシを撮影していました。

巣の中では、雌雄不明のワシが、餌を食べています。

気が付くと、近くで餌を求めるようにキーキー鳴くワシの声が聴こえます。

探すと、巣から30m南西の木に、雌ワシがとまっていました。

とすると、巣で食べているのは、雄ワシに間違いありません。

 

雄ワシは約10分間で食べ終え、ゆっくりと卵の上に身を沈めました。

卵は合計20分間、3℃の冷気にさらされたことになりますが、この程度なら発生に問題はないでしょう。

 

今回の事件の経緯を想像するに、雄ワシが、巣の近くで(と言ってもかなりの距離でしょうが)餌を食べているところを、眼のいい雌ワシに見つかり、巣を飛び立った雌に追われて巣に入った、可能性は考えられるものの、今年の雄は気合が違います。一刻も早く抱卵に戻るため、餌を巣に運んで食べた、のかも知れません。