朝8時、快晴の防風林です。
顔は見えませんが、巣にスッポリおさまり、尾の先を見せるのは雄です。
8時12分、雌が狩りから戻りますが、飛行シーンを撮っているとき、バッテリーが切れます。悪い予感がしました。
雌は、巣のある木にとまって、抱卵の交代を求めますが、雄はまったく応じません。
しびれを切らした雌が飛び立ちました。
ワシにまとわりつくカラスのおかげで、雌が、巣の北西30mの木に移動したことを知ります。
そして1時間後、雌は北の石狩川方面へと飛び去りました。
10分後、雌は巣のある木に戻り、盛んに交代を要求しますが、雄は頑として応じません。
13分後、雌は仕方なく、再度、北へと飛び去ります。
1時間15分後、雌は決意を固めて戻り、ついに巣を占拠する雄に飛びかかりました。
この極めて珍しい戦いのシーンを撮影中に、残念なことに、またしてもバッテリーが切れてしまいます。
巣に残ったワシは、全身がスッポリ隠れ、尾の先が出ているだけです。
バッテリーに残ったカス電源を頼りに、巣の南東側から、ワシの顔を手持ちで撮影しました。
巣で抱卵していたのは、何と、雄ではありませんか(双眼鏡では区別できません)。
今季の子育てにかける、雄の異様な執念を感じました。
新しい巣は、ワシが作ったものだ。この巣で、何としても子育てを成功させる。
これがワシの最後の子育てになるかも知れん、といっているのかもしれません。
最後のカットは、11時40分でした。