「フィンランド化」なきヨーロッパの未来
「フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟しても、より安全になる保証はない」国際史の学者が指摘
https://courrier.jp/news/archives/288804/
上品さを装ったこの記事を読むと、リベラル派と呼ばれる「共産党シンパ」が、NATO
加盟を申請したフィンランドとスウェーデンに、尻を持ち上げて、悔し紛れに「最後っ屁」をかけている姿を連想します。
NATOに入ることで自分たちが明らかにより安全になるだろうと考えているフィンランドのエリートはほとんどいないようだし、ましてやNATO(締約国の集団防衛に関する)第5条の神聖さにだまされる人もいない。
ここに書かれている「安全」は、まるで平和ボケした日本人が使う「安全・安心」のようです。
国連の常任理事国が侵略戦争を繰り返す世界、武装した野蛮人が弱者を脅迫したり殺したりする世界に、日本人の求める「安全・安心」など、どこにもありません。
及び腰の経済制裁や武器援助だけでなく、命がけで戦闘に参加してくれる、同盟国を増やそうと考えるのは当然のことです。
そして、NATO第5条を馬鹿にするなら、フィンランドも核武装するしかありません。
フィンランド型の超然とした姿勢が維持できなくなり、ヨーロッパにあいまいな地帯がもはや存在しなくなり、この大陸がよりマニ教的な(二元論的な)空間になり、真正性を証明するためにより極端なやり方が求められる象徴的な政治であふれるとき、平和はこれまで以上に危うくなるということだ。
いかにも「共産党シンパ」らしく、この文章では、論理が逆立ちしています。
フィンランド化した緩衝地帯がなくなると、これまで以上に平和が危うくなる、のではありません。
逆に、ロシアや中国の野蛮な行動によって、緩衝地帯の平和が危うくなったから、「フィンランド化」という曖昧戦略が、もはや通用しなくなっただけです。