石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

朝鮮総督府とボストン茶会事件

アゴラに載っている、八幡和郎氏の、「韓国史の常識のデタラメと虚構を創った真犯人発見」という、奇妙な題名の記事を読んで、あることに気が付きました。

八幡氏の記事の結論は、古代以来、日本人は朝鮮人から多くのことを学んだ、という伝説を作ったのは、日本人と朝鮮人の融和を図ろうとした朝鮮総督府のアイデアだった、それ以前には、そのような認識はなかった、というものです。

確かに、当時の日本政府は、「合邦」という言葉を発明し、「植民地」という認識さえ、否定しようと努力していました。

当時の朝鮮総督府の健気(けなげ)な努力を思うとき、私は、ボストン茶会事件を想起せざるを得ません。ボストン茶会事件とは、もちろん、アメリカ合衆国独立の端緒となった事件です。

ボストン茶会事件は、重税に苦しむアメリカ植民地の市民が、代表なければ課税なし、のスローガンのもと、ついに独立を目指して立ち上がった事件、と私は長いあいだ考えていました。

ところが、実態はまさにその逆だったのです。イギリス本国は、植民地アメリカに遠慮し、アメリカの成長を促すため、ほとんど税をかけていませんでした。その状態に慣れたアメリカ人は、本国の財政危機を救うために課した、ほんのわずかの税に猛反発したのです。

イギリス本国の親心が仇(あだ)となった、というわけです。朝鮮総督府との共通点が感じられたでしょうか。