微量の毒物が薬になることは周知の事実です。病気を治す薬も、量を間違えると毒薬になることは、すでに広く知られています。逆に、生存に欠かせない糖や食塩でも、人を殺すことができます。
他方、細菌やウイルスについても、同じような現象があることは、あまり知られていません。悪名高い細菌やウイルスは、極めて微量でも、人を発病させ、殺す能力があると信じられています。しかし、実際に、培養細胞や実験動物、そして人に感染と発病を起こさせるには、かなり大量の細菌やウイルスが必要です。
実験室なら、10倍、100倍、1000倍、10000倍と濃度を変えて感染力をチェックしますが、人間社会でそれは不可能です。
しかし、想像力を働かせれば、武漢コロナウイルスの感染力でも、チェックすることは可能です。満員電車やスーパーマーケットの買い物で感染した人や重症化した人はいません。マスクをかけて、おとなしくしていれば、満員電車でも感染しないのです。
かえって、無症状感染することで抗体ができ、ワクチン接種と同様に、薬になるかもしれません。
日本で、家族以外の人から感染し、重症化するのは、濃厚接触が避けられない、次の3か所だけです。病院、介護施設、夜の接待業。
ただし、電車の吊革やエスカレーターのベルトを1日中触り続けた手の指で、消毒や洗浄なしに、鼻粘膜を丹念に掃除した場合、濃厚接触と同じ効果があるでしょう。