石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

祈祷はゴータマ・ブッダが最も嫌ったこと

「願いを叶える本物の祈りとは何か 宇宙と溶け合う祈り方、弘法大師空海が求めたもの」

というタイトルの記事が、JBpress誌に載っています。著者は、池口恵観という密教の僧侶のようです。
祈りで何でも叶うなら、この世に不幸などありません。
 
何事か真剣に祈っている人の中に、祈りで願い事が叶えられると信じている人が、どれだけいるでしょう。今や、宗教は、能や歌舞伎と同じ文化財です。
 
バラモン喜捨し、加持祈祷をするバラモン教ヒンドゥー教)を迷信と見抜いたのがブッダの悟りです。しかし、ブッダを頂点として、その後の仏教は、再び、バラモン教の迷信に戻って行きました。
 
ブッダは生き方を変えよ、と説きましたが、残念ながら、理解されませんでした。万人向きではなかったからです。戦乱と飢饉が絶えなかった時代、迷信でもいい、何かにすがりついて救われたいという思いから、信仰に戻ってしまったのです。
 
とはいえ、ようやく信仰に頼らなくていい、科学的思考の時代になったというのに、まじめな顔で、いまだに迷信を説く人がいるとは驚きです。
 

川マスの皮はそんなに丈夫?

2代目雄親のDM2が運んできた川マスを、20歳近いMomが巣の中で食べる最新映像です。

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映像を見ていて気になったことがあります。それは、Momがマスの皮を引きちぎるのに、大変苦労をしていることです。サケの皮は、乾燥すると靴として使えるほど丈夫になることは知っていますが、生の皮にこれ程てこずるとは。

疲れるのか、休み休み食べています。見ていて、Momは衰えたのではないか、と心配になった次第です。

一方、ノルウェーオジロワシの巣は、まったく手付かずの状態です。巣の近くを、久しぶりに若鳥が通過しただけで、観察者は大喜びです。

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皆、男爵や新しい雌が、巣の補修を始めるのを待っているのです。

石狩のオジロワシの巣も、同じ状態でしょうか。

映画「Lucky」を見て

今日の映画は、意識して選択しました。映画のポスターの顔が、まぎれもなく「パリ、テキサス」のあの人だったからです。

娘には、昨日は80歳で、今日は90歳か、とあきれられました。

あの綺麗な、ナスターシャ・キンスキーは出てきませんが、彼の映画なら間違いないだろうと確信し、その確信は裏切られませんでした。

2017年の映画「Lucky」は、ハリー・ディーン・スタントンの遺作となり、彼は2017年に90歳で亡くなっています。

宗教的な映画に見えるかもしれません。しかし、主人公は宗教とは無関係な人間です。彼には空想的な信仰はありません。彼にあるのは人生哲学だけです。

それが仏教的に見えるのは、本来の仏教が人生哲学であって、空想的な信仰がないからです。

仏教には死後の世界はありません。死ねば無になるだけです。

映画「ロング・トレイル」を見て

アマゾン・プライムの映画案内を見ていて、ふと気になった「ロング・トレイル」をすぐに視聴しました。

予感は的中し、ロング・トレイルとは、アパラチアン・トレイルのことでした。期待はいやが上にも高まります。

しかし、その期待は、ものの見事に裏切られました。

しわだらけのロバート・レッドフォードを見て、幻滅したのではありません。幾多の映画に出演し、映画監督も経験した80歳のロバート・レッドフォードなら、アパラチアン・トレイルを、素晴らしい映画に仕上げてくれるだろう、とむしろ期待したくらいです。

Wikipediaに、この映画に関する記事がありました。「ロング・トレイル」は、小説ではなく、ノンフィクションを土台にしているようです。

しかし、なんとお粗末な仕上がりでしょう。「ロング・トレイル」には、精神的な深みがまるで感じられません。老人の軽いおしゃべりで終始しています。

矢張り、老人には深い革新的な作品は無理なのか、とあきらめが芽生えました。

今は、クリント・イーストウッドに最後の望みを託そう、と思い直した次第です。

 

巣でカモを食べるMom

巣で餌を食べる白頭ワシの映像が届きました。今、民主党の大統領候者補選びが白熱しているアイオワ州からの最新映像です。

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この時期、巣の中に雌雄の白頭ワシが揃っている場合、餌を食べられるのは、産卵を控えた雌だけです。

雌のMomが旨そうにカモ肉を食べている間、雄のDM2は辛抱強く我慢して、巣の周りの枝を調整しています。

Momにはしっかり栄養を摂ってもらい、よい卵を産んでもらわなくてはなりません。

アイオワ州の白頭ワシは気が早い

早くも民主党の候補者選びが始まっているアイオワ州では、2月20日前後に、白頭ワシの産卵が始まります。なにしろ石狩やノルウェーオジロワシより、ひと月早いのです。

今日も、MomとDM2と呼ばれる白頭ワシのつがいが、熱心に巣の補修をしている映像が届きました。

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Momは母親を意味し、雌であることは分かりますが、なぜ雄がDM2と呼ばれるのか、その理由を調べてみました。

アイオワ州の白頭ワシ・プロジェクトは、すでに10年以上の歴史があり、英語版のWikipediaに立派な記事が載っています。

子育ての観察は2007年に始まりました。Momは最初から継続しており、その年齢は20歳に近いでしょう。一方、最初の父親Dadは、2018年4月18日の猛吹雪のあと行方不明となります。その年Momは、独りで3羽の雛を立派に巣立たせています。

最初のDadが行方不明となった後、3羽の候補の中からMomが選んだ雄が2番目の雄ということで、DM2 (Decorah Male 2)と呼ばれるようになりました。Decorahは、巣のあるアイオワ州の地名です。

現在、産卵の準備が進んでいる巣(Nest)は3代目で、N2Bと呼ばれ、2015年以来、5年間使われています。その前のN2と呼ばれた巣は、2012年の秋に作られましたが、2015年7月18日の嵐で、巣のあった木が倒れます。カメラが最初に設置された巣はN1と呼ばれ、2007年から2012年まで使われていました。

白頭ワシより1カ月遅い、3月下旬に産卵する石狩とノルウェーオジロワシは、まだ巣にほとんど近付きません。巣にカメラが設置されているノルウェーオジロワシでも、今年になって、まだ3回しか巣に近づいていないのです。

私は、今年になって、巣の近くにいるワシを1回しか見ていませんが、気をもまなくていいのでしょうか。

手をよく洗いなさい、の真意

インフルエンザやコロナウイルスから身を守る、最も肝心なことは、マスクでも、うがいでもなく、手をよく洗うこと、と言われます。しかし、「手を洗うこと」には、実は、日本人の大部分が理解していない、極めて重要な意味が隠されているのです。

コロナウイルスから身を守るのに、手なんか洗う必要はありません。あることさえ、しなければ。

これは、親友のウイルス学者と話しているときに味わった、屈辱的な経験から学んだことです。私がしょっちゅう風邪をひく、と言ったとき、親友はさも軽蔑したように、ウイルス学者は決して風邪をひかない、と言いました。そのあと、どんな説明があったか、私の記憶は空白です。おそらく、余程ひどい恥辱を味わったのでしょう。

手に、いくらインフルエンザウイルスやコロナウイルスが大量に付着していても、皮膚から感染することはありません。まして、寒くなったくらいで、風邪をひくことはありません。鼻粘膜にさえ、触れなければ。

インフルエンザウイルスやコロナウイルス、風邪のアデノウイルスは、粘膜からしか感染しません。

手をよく洗いなさい、という意味は、人は汚い指で鼻粘膜にしょっちゅう触れるので、いくら「鼻粘膜に触れるな」、と言っても無駄だから、その代わりに、指先や手をきれいに洗いましょう、と言っているのです。

手を無意識に顔に近づけてはいけない、という警告も、全く同じ意味です。

あれ以来、私は、ウイルス学者のように、風邪をひかなくなりました。