石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

2019年の子育て 弟が生き残るには

5月8日には、大きな水鳥や黒い子羊など、沢山の餌が運ばれ、兄弟仲良く赤肉を食べる様子が見られます。5月18日の孵化後3週の映像には、ほとんど同じ大きさに育った、元気な兄弟が映っています。

しかし、5月20日のこの映像を見てください。ランプフィシュと呼ばれるゼリー成分の多い大きな魚を、兄が1匹食べ切る様子が映っています。弟には一口しか回りませんでした。

www.youtube.com

ランプフィシュはダンゴウオの仲間では最大の魚で、その卵はキャビアの代用になるようです。道南の冬の味覚、ゴッコ汁のゴッコ(ホテイウオ)に近い魚かもしれません。WTEとはWhite Tailed Eagleの略です。

お腹のすいた弟が、親の方に口を向けると、兄は恐ろしい威嚇のポーズをとり、弟は隅に隠れて頭を守ります。

同じ光景は、5月22日の映像でも見られます。最初の魚を兄が食べ切ったあと、男爵が大きな魚を運んできますが、その時、隅に身を隠し、頭を巣の外に出している弟の体におおいかぶさり、頭を攻撃しようとする、兄の恐ろしい形相を見てください。

www.youtube.com

弟が生き残るには、兄の攻撃から賢く身を守ること、そして、親鳥の運ぶ餌が、兄を満腹させ、弟にまで行き渡るだけ、十分な量であることが、必須条件のようです。