石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

ヤマドリを見て

サロベツの富士元さんのブログに、ヤマドリの写真が載っています。ヤマドリと言っても、実は、エゾライチョウが正しい名称です。ブログには、エゾライチョウがヤマドリと呼ばれた経緯が記(しる)されています。

sarobetsu.exblog.jp

 

f:id:taitakuma:20200120202553p:plain

私にとっても、この鳥はヤマドリです。小学生のとき、狩猟の好きな担任の先生に連れられて、学校の裏山を歩き、最初に撃ち捕ったのが、このヤマドリでした。先生は、薄い金属製の器具を笹笛のように吹き、雄のヤマドリを呼んだのだと思います。

60年前になりますが、小学校の裏山にヤマドリが棲息していたことを、嬉しく、また、大変貴重なこととして思い出します。美しいヤマドリが、動物性タンパク質の不足していた私たちの眼には、美味しそうな、魅力的な食材に見えたことも事実です。

私の大好きだった先生は、この直後、何かトラブルに巻き込まれたような記憶があります。

それから数年後、私は、ツルゲーネフの「猟人日記」を読みました。そこに出てくるロシア人貴族の猟人も、同じヤマドリをねらっていたと記憶します。

狩りへの憧れは、あの時から、私の心を離れません。だからこそ、ライオンやワシの狩りに夢中になるのでしょう。

話しは変わりますが、「ヤマドリ」と言って、北海道生まれの、野鳥の会の先輩に叱られたことを思い出します。「ヤマドリの尾のしだり尾の」は、「長々し夜」を導く枕詞であり、尾の短いエゾライチョウをヤマドリと言うのは、歌人には受け入れがたいことでしょうが、北海道のヤマドリは、やはり、私にはこれしかありません。