石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

「空気」とは非常識な日本の世論

イザヤベンダサンこと山本七平の「日本教」について研究しています。

山本七平には、「空気」の研究、という名著があるそうですが、私はまだ読んでいません。

勝算のない無謀な対米開戦が、誰にも反対できない「空気」によって決まったように、日本の意思決定は、いつも、不合理なその場の「空気」によって決まる、という訳の分からない説を唱えているようです。

私は、これを認めません。

しかし、私は、今、「空気」によって日本国の意思が決定される、まさにその現場に立ち会っているようです。

それは、世界の常識からみるとありえない、コロナ「緊急事態宣言の1カ月延長」です。これは、私の眼から見ると、緊急事態どころか異常事態ですが、世論調査では90%の国民が支持しているというのです。

新規感染者数も、重症者の数も、明らかに峠を越えて減少しており、しかも、世界と比較すると、その数は驚くほど少なく、数十分の1だというのに。

この「空気」の中で選ばれた総理大臣が、世論に沿った決断をするとき、自己の決断を、意のままにならない「空気」のせいにすることは許されません。

90%の世論に対抗して、独自の意思を貫くには、総理大臣であろうと、決死の覚悟が必要です。

私は確信しました。「空気」とは、まさに90%の世論です。耐え難い屈辱に耐えていた90%の世論は、あのとき、日米開戦を支持し、選択したのです。

耐えに耐えた力道山の空手チョップに、全国民が歓声を上げたように。

どうやら、日本の常識は、今でも、世界の非常識のようです。