石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

モエレ沼で雷魚を食うオジロワシ

昨日、快晴のモエレ沼に早朝からワシ見に出かけました。そこには既に、長年モエレのオジロワシを観察記録し、ブログを公表しているご夫妻の姿がありました。今朝はかなり早くから来ているが、まだ1羽も現れていない、とのことです。

むなしく2時間が経過し、ふと気が付くと、早出のご夫妻の姿は既にありません。オジロワシの狩場では、1本足で雪面に立つアオサギをしり目に、ミコアイサが潜水を繰り返しており、ワシの出番はなさそうです。

カメラを片付け、三脚を肩に30メートルほど歩いたとき、1羽のオジロワシが飛んできて、前回、水草の巣材を集めた、もう一つの水場をのぞむ木に止まりました。

三脚を開き、カメラをセットして撮影をはじめてから、あっという間の出来事でした。水場に降りたワシが、アナコンダのように太い雷魚を食べているのです。近くには常に2,3羽のカラスがいたので、そこに雷魚の死体が横たわっていた可能性はまったくありません。

10カット以上撮影したでしょう。最初のカットには、とっさの出来事に動揺する映像と、すごい、という私の嘆声が混じっていました。しかし、いかにオジロワシの鉤爪が鋭いとはいえ、巨大な雷魚を秒殺する能力があるとは思えません。雷魚が大暴れした、という話をブログの方から伺っています。氷の下から引き揚げられたとき、雷魚は既に死んでいたことは間違いないようです。

満腹したオジロワシは、つがいの相手を呼ぶように、天を仰いで何度も鳴きましたが、相手は既に飛び去っていたため、魚の残りは若いオジロワシ、おそらく昨年の子供でしょう、に譲られました。

しかし、本日のドラマは、これで終わり、ではありませんでした。最高のクライマックスは、そのすぐあとに訪れたのです。オジロワシの鳴き声が呼んだのでしょう、なんと、オオワシが現れ、雷魚の頭部を鷲づかみにして飛び去ったのです。

油断して持ち場を離れていたため、その様子を撮影することはできませんでしたが、真っ青な空を背景に、カラスの一団を率いるオオワシ雄大な飛翔は、稀に見るスペクタクルでした。

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