石狩のワシ派、タカ派

札幌と石狩川流域の猛禽類の狩りと子育てを動画で記録します。

孵化後2週半のオジロワシの雛

快晴で、やや風はあるものの、25℃近い防風林に、3日振りに行ってきました。

12時半に着いたとき、巣は雌が守っていました。雄が出ているときは、いつ戻るか見当がつきません。これは、14時10分前の、雄を待つ母子です。

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雛の顔に、3日前にはあった、白い産毛がなく、嘴も大きく長く伸びて、愛らしい赤ちゃん顔は、すでに卒業しています。全身的にも灰色が濃くなり、背丈も随分伸びました。

14時10分過ぎ、雄の帰りを待たず、雌は巣にあった貯食を雛に与え始めます。食欲は強く、15分を超える食餌中に、体重の10%は食べているでしょう。これを1日3回以上、繰り返すのですから、成長が速いのは当然です。

食後、翼を広げて、直射日光から雛を保護していた雌が、巣から1メートルほど離れています。どうしたんだろうと、双眼鏡で見ると、巣の斜め上、6~7メートル離れた枝に、雄が戻っています。雌は、巣を空けて、雄に巣に戻ることを求めているようです。雄は、雌の意図が理解できないのか、巣に戻りません。

巣から6~7メートルの距離は、微妙な距離です。巣の近くまでは来ていますが、巣に戻った、とはいいにくい距離です。雛の保護を、雌は、直接バトンタッチで交代したかったのだろうと思います。雄が降りてこないので、雌はふたたび雛に寄り添い、日陰をつくります。

14時45分、雌がまた巣から離れました。撮影しようとカメラのスイッチを押したとき、雌は飛び立って、茨戸方面に狩りに向かいました。雄が戻るのを待てなかったようです。数秒後、雄は、ようやく雛のもとに飛んできましたが、その間、巣は雛だけとなりました。

狩りに出て15分後、雌が戻ってきました。これまでの最短記録です。現場では分かりませんでしたが、家のテレビで見ると、右足に大きな魚が掴まれていました。雌は右利きのようです。毎回、同じような映像なので、今回、動画は割愛いたします。

優秀な雌と、鈍感でやや能力に劣る雄の、夫婦間コミュニケーションは、大丈夫なんでしょうか。他人事ではありませんが、心配になります。